冬の谷川岳「ロープウェイを使って、天神平から1月のトマノ耳・オキノ耳を散策♪」

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谷川岳とは?

 谷川岳(たにがわだけ)は、群馬県と新潟県の県境付近にある、標高1,977m(オキノ耳)の山。日本百名山・関東百名山・群馬百名山・越後百山の一つ。ロープウェイを使うことで、冬でも楽にアクセスが出来ます。

 難易度的には、雪山登山初級~中級者向けとなります。雪崩・滑落・凍傷・低体温症のリスクがありますのでご注意下さい。積雪期に登山をする場合には、一般的な雪山登山の装備が必要です。谷川岳は天候が変わりやすいことで有名なため、事前に天気予報を確認の上、十分に気を付けてお楽しみ下さい。

*悪天候での雪山登山は大変危険です。 天神尾根コースは、晴天予報の休日には人が多く、山頂まで伸びる人の列が「蟻の行列」とまで呼ばれるほどの人気コースですが、油断しないようにして下さい。雪山散策に敵した時期は、12月下旬~4月上旬頃だと思います。

・アイゼン(クランポン)12本爪
・ピッケル(アックス)携帯が基本
・ハードシェル必要
・冬山用登山靴推奨
・ワカン(スノーシュー)降雪直後は必要

駐車場・アクセス

駐車場:谷川岳ベースプラザ立体駐車場を利用(平日500円、土日祝日1,000円)。なお、2024年1月9日~2月28日の毎週火曜日と水曜日が定休日になっています当然、ロープウェイも動きませんのでご注意下さい。また、緊急点検や風が強い日はロープウェイが運行中止になりますので、お出かけ前に「谷川岳天神平スキー場 by 星野リゾート」のホームページで確認しておいて下さい。

アクセス:マイカーでのアクセスは、Googleマップ大先生に聞いて下さい。公共交通機関をご利用の方は、谷川岳天神平スキー場 by 星野リゾートのホームページにあるアクセスを参照して下さい。電車利用だと、土合駅から歩くのが一般的ですね。

谷川岳ロープウェイ(星野リゾート):http://www.tanigawadake-rw.com/tenjindaira/

今回のコース

天神平ロープウェイ山頂駅 標高1,319m(トイレ)
↓ 45分 ↑40分
熊穴沢避難小屋 標高1,467m
↓ 45分 ↑30分
天狗の留まり場 標高1,703m
↓ 45分 ↑35分
トマの耳 標高1,963m
↓ 10分 ↑10分
オキの耳 標高1,977m

標準コースタイム 4時間20分 距離:6.7km
(ロガー測定値:5時間35分・6.9km)
*雪の状態によって、時間や難易度が変わります。

撮影日:2023年1月中旬

1月の谷川岳に登ってみた♪

 2023年1月中旬、谷川岳ベースプラザを目指して車を走らせた。本当は日光白根山に行こうと思ったのだけど、当日のロープウェイが時短営業だったのだ。八ヶ岳周辺は、小雪で岩が出ているとのことだったし、雪のありそうな場所として、天神平から登る谷川岳を選んでみた。


「朝焼けの谷川岳」

 駐車場がある谷川岳ベースプラザには、午前8時頃に到着。ここは7階建て(駐車場部分は5階)の立体駐車場だけど、時間外は1Fにしか駐車出来ないらしく、2F入口はロープで仕切られていた。これは平日のみかもしれないが、特に問題無いので1Fの空きスペースに駐車して準備を進める。

*駐車場利用料は帰りに支払います(早朝に駐車した場合、車のワイパー等に紙が挟んであります)。

「6階のチケット売り場」

 6Fチケットカウンターの右端に登山届提出場所があるので、必要事項を書き込んで提出。ロープウェイのチケット(3,000円/山行当日)を購入してゴンドラに乗り込んだ。

*JAF会員証、モンベルカードを提示すると、100円引きになります(割引停止中のようです)。

「あなたが居ないと登れません」

 谷川岳のロープウェイは回転率が高いものの、好天予報の土日祝日は非常に混雑するだろう。この日は平日だったため、待つことなく乗車出来た。


「ロープの外側を登ります」

 山頂駅に着いたら、12本爪アイゼンやグローブなどを装着して、午前9時頃から登り始める。天神尾根に日陰は無いため、晴天の時には日焼け止めを念入りに塗っておいた方が良いだろう。


「全行程で一番急です」

 山頂駅を出て右側に進むと、スキー場の外側にロープが張ってあるため、そこに沿って登る。傾斜はスキー場の上級者コースくらい有り、かなり急だ。なお、全行程中、ココが一番の急登らしい。


「山頂駅を見下ろして」

 この場所は、本来は途中から鞍部に出れるはずなんだけど、この日は尾根の上まで伸びるトレースに従って登ってしまったため、登る距離が少し伸びてしまった。まあ、景色が良かったので問題は無い。


「雪質によっては危険かもしれない」

 少し休憩してから歩いて行くと、天神尾根コースで最も危険と言われている斜面の下りに着いた。トレースがあって、雪質が柔らかければストックでも問題無い程度なんだけど、心配な人はピッケルを装備した方が良いだろう。易しい天神尾根ルートとは言え、谷川岳レベルであれば、ピッケルを使っても決して大袈裟ではないのだ。

*ピッケルは携行するのが基本です。ピッケルを使うか使わないかは、当日の雪質で判断して下さい。なお、杖になりそうな長いピッケルじゃないと、持って歩くだけになります。ストックとピッケルを両方持って歩いている人もいますね。

「熊穴沢避難小屋」

 樹林帯のトラバースも少し危険なので慎重に進んでいくと、やがて熊穴沢避難小屋に着いた。埋まり具合から、積雪量は2018年の3月に来た時と、ほぼ同じような感じだった。

 

「ここも意外と急登ですよね」

 避難小屋から少し進むと、やや高度感のある急な登りになる。何てことのない普通の登りではあるんだけど、もしも、尾根を外れて滑り落ちると長距離滑落になる可能性があるため、雪質が悪い場合には少し注意が必要かもしれない。


「登り切った場所」

 ひたすら登り、天狗の留まり場と言う岩を越えると、広大な雪原になる。2018年の3月に来た時も凄まじく暑かったけど、この日も負けない位に暑かった。本当にベースレイヤーだけでも十分なレベル。1月なら涼しいかなと思っていたのだが、高気圧に覆われ、風が無いと厳冬期でも暑いらしい。


「蟻の行列で有名な場所」

 広大な斜面を頑張って登っていると、やがて肩の小屋が近づいて来た。同時に、風が強くなって涼しくなる。風で飛ばされた粉雪が宙を舞い、これぞ雪山って感じだ。ベースレイヤーの上に、ミレーのアクティブインシュレーションを着て登っていたのだけど、そのままでは少し寒いかなと思ったので、肩の小屋前で薄手のフリースを下に着て山頂を目指した。


「谷川岳肩の小屋」

 肩の小屋からトマノ耳までは、すぐそこ。ゆっくりと登って、白猫の耳の一つに立つ。道標が新しくなっていたけど、懐かしい場所なので、ポンポンと撫でた。


「トマノ耳」

 このトマノ耳からオキノ耳にかけて発達する、巨大な雪庇がここの名物だ。登山日の数日前に異常高温の日があったため、その雪庇はMAX状態ではなかったみたいだけど、それでも十分な迫力だった。一見の価値があるだろう。


「オキノ耳と雪庇」

 写真と動画を撮りまくった後は、オキノ耳を目指して歩く。トレース通りに歩いていれば問題無いと思うけど、間違って雪庇をぶち抜くと死ぬかもしれないので要注意だ。


「オキノ耳」

 トマノ耳からオキノ耳は、コースタイムで10分ほど。それほど危険な箇所も無いので、ロープウェイの時間に余裕があるなら立ち寄っておいた方が良いと思う。オキノ耳から見る「トマノ耳」もなかなか良いのだ。


「オキノ耳からトマノ耳」

 絶景を記憶と記録に納めたら、元来たルートを忠実に戻る。6.9km・5時間35分の、最高に丁度良く、素晴らしい雪山散策だった。

動画「3分で冬の谷川岳」

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関連サイト

谷川岳ロープウェイ(星野リゾート):http://www.tanigawadake-rw.com/tenjindaira/

まとめ

 久しぶりに積雪期の谷川岳に登ってみました。標高2,000mにも満たない山ですが、やはり展望は一級品です。素晴らしいの一言ですね。

 危険個所は無い……とされることが多い天神尾根コースですが、それはガチな人達の話です。初心者目線で見ればそんなことは無く、それなりに危険な場所はありますよ。天気の変わりやすさでも有名ですので、その点でも注意が必要ですね。

 12本爪の本格的なアイゼンを装着して長時間歩きますので、雪上歩行経験の無い方は、北横岳等の入門レベルの雪山から始めることをおススメします。距離や標高差は少ないんですが、体力が十分に無いと大変ですよ。

*積雪期は、軽アイゼンやチェーンスパイクでの登頂は控えましょう。条件が良ければ登れると思いますが、下りられなくなったり、他の人に迷惑を掛ける可能性があります。

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