三斗小屋温泉とは?
三斗小屋温泉(さんどごやおんせん)は、栃木県那須塩原市の山中にある、歩いてしか行くことの出来ない秘湯です。1143年(康治元年)に発見されたと伝えられ、江戸時代には、関東から会津へ行き交う人々や、那須の山岳信仰の行者等で賑わったようです。現在は、煙草屋旅館と大黒屋旅館の二軒が営業しています。
*日帰り入浴は煙草屋旅館でしか受け付けていません。また、女性専用の時間がありますのでご注意下さい。
*那須岳は活火山です。情報を調べてからお出かけ下さい。
那須岳(気象庁):https://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/301_Nasudake/301_index.html
アクセス
登山口は複数ありますが、峠の茶屋駐車場から歩くのが一般的なコースだと思います(公共交通機関をご利用の場合には、那須ロープウェイ駐車場から徒歩)。コースタイムで片道2時間ほど掛かりますが、よく整備された安全なハイキングコースのため、常識的な天候(強風には注意!)の日であれば問題無いでしょう。
那須ロープウェイを使って茶臼岳を登ったり、紅葉名所の姥ヶ平を経由するのも良いと思います。なお、三斗小屋温泉の営業期間は、4月中旬頃から11月下旬までとなっております。詳しくは、旅館のホームページをご覧下さい。
煙草屋旅館:https://tabakoyaryokan.com/
大黒屋旅館:https://sandogoya-onsen.com/
那須ロープウェイ:https://www.nasu-ropeway.jp/
関東自動車株式会社(路線バス):https://www.kantobus.co.jp/index.php
一般的なコース

那須ロープウェイ駐車場 標高1,386m(売店・トイレ)
↓ 15分 ↑ 10分
峠の茶屋駐車場 標高1,459m(トイレ)
↓ 45分 ↑ 30分
峰の茶屋跡避難小屋 標高1,723m(避難小屋:トイレ無し)
↓ 35分 ↑ 45分
沼原分岐 標高1,491m
↓ 20分 ↑ 20分
三斗小屋温泉 標高2,967m(温泉旅館!・売店・トイレ)
標準コースタイム(往復): 3時間40分 距離:9.2km
撮影日:2023年10月3日
煙草屋旅館の露天風呂を日帰りで♪
三斗小屋温泉に行くだけなら、峰の茶屋跡から沼原分岐方面に下るコースが一般的だけど、私は朝日岳・三本槍岳に登り、熊見曽根分岐から隠居倉を経由して、煙草屋旅館で日帰り入浴をしてきた。

このコースは、朝日岳付近に岩場があり、隠居倉からは少し急な下りになるため、脚力に自信が無い、出来るだけ歩きたくない……と言う方は避けた方が良いかもしれない。
*一般的なコースは、安心安全なハイキングコースです。岩場や危険箇所はありません(噴火と熊以外は……)

ただし、岩場の難易度は大したことがないため、普段から山を歩いている人なら、こちらのコースも良いと思う。天気が良ければ、圧倒的な大展望が楽しめる。
*10月下旬以降は降雪の可能性もありますのでご注意下さい。雨・雪等で濡れていると危険です。
*2023年10月6日~7日に、朝日岳付近で男女4人が死亡する遭難事故が起きました。強風のため動けなくなり、低体温症で死亡したとみられます。

隠居倉から急坂を下って行くと、途中に三斗小屋温泉の源泉地がある。湧出量は少なそうだが、水蒸気が勢いよく上がっていた。

このルートを通る場合、隠居倉付近はザレていて滑りやすく、源泉地付近は粘土質で滑りやすいため、スリップによる転倒には注意が必要だと思う。

源泉地から600mほど下ると、三斗小屋温泉神社本殿が建っている。外側の建物は新しいけど、中は歴史を感じさせてくれるはずだ。

神社を過ぎると、すぐに煙草屋旅館に着く。入口の赤い矢印に従って中に入り、日帰り入浴料1,000円(2023年当時)を支払う。なお、日帰り入浴可能なのは、混浴の露天風呂だけらしい。ザックや荷物を持って露天風呂に向かおう。
*日帰り入浴時間は10時~15時ですが、13時~14時は女性専用時間となります。男性は入ることが出来ませんのでご注意下さい。

訪れた時は入口付近が工事中だったため、仮設の鉄階段を登ってから、石が並べてある階段を登った。下から露天風呂が見えないので、本当にあるのか少し不安になる。

階段を登って行くと、掘っ立て小屋のような脱衣所があり、その前に混浴の露天風呂があった。そこそこ広くて、15人位は何とか入れそう。手前の広い方の湯船は40℃ほどの温度で、早速入ってみると、柔らかくて凄く気持ちが良かった。疲れた体に染みる……って感じだ。奥の小さい湯船は43℃位あるので、登山中には厳しいかもしれない。
*紅葉時期の土日祝日の混雑はヤバイと思います。

露天風呂からの展望もまあまあ良くて、裏那須の流石山~三倉山の稜線が見える。道中の展望も素晴らしいし、わざわざ立ち寄る価値のある良い温泉だと思った。なお、泉質は単純温泉となっているが、PH3.4の噴気注水造湯の分析表も並んでいた。混ぜて使っているのかもしれない。

温泉を堪能した後は、峰の茶屋跡を目指して登ることになる。しかし、沼原分岐までは平坦で、それ以降も急な登りは無い。危険な場所も無い、安心安全で楽な登山道が続く(転倒などで怪我をするリスクはあります)。

まあ、私は温泉に入ったら凄く疲れてしまって、その楽な道も辛かったのだけど……。温泉に入ってみたいだけなら、この「牛が歩いた道」を往復すると良いと思う。
関連動画「15分で秋の那須岳」
・暇な人はどうぞ……
関連記事
関連サイト
煙草屋旅館:https://tabakoyaryokan.com/
大黒屋旅館:https://sandogoya-onsen.com/
那須ロープウェイ:https://www.nasu-ropeway.jp/
関東自動車株式会社(路線バス):https://www.kantobus.co.jp/index.php
まとめ
三斗小屋温泉は思っていたよりも良い温泉でした。那須岳は強風で有名ですので、無理をせずにお楽しみ下さい。どのコースでも、登山用の装備やレインウェアは絶対に必要ですよ。
もう行った(行ってみたい)……と言う人は↓

