平標山とは?
平標山(たいらっぴょうやま:標高1,984m)と仙ノ倉山(せんのくらやま:標高2,026m)は、群馬県利根郡みなかみ町と新潟県南魚沼郡湯沢町に跨る山々。共に群馬百名山、越後百山の一つ(仙ノ倉山は日本二百名山、関東百名山でもある)。標高はそれほど高くないが、景観の良さと、高山植物の多さで人気がある。
6月の平標山に登ってみた♪

2018年6月22日、群馬県側から三国峠を通って、平標山の登山口の一つである元橋駐車場へ。夜間や早朝は管理人が居ないので、そのまま入って駐車する。
*24時間駐車可能。駐車場の料金は帰りに支払えば大丈夫です。

駐車場は完全舗装で150台が止められるそうだが、平日の早朝の為か3割位しか埋まっていなかった。ただ、6月中旬の花のシーズンや、紅葉シーズンの休日はかなり混雑する。
駐車場にはトイレと自動販売機が設置されていた。散策前にトイレに寄ったのだが、ウォシュレットが付いた綺麗なものだった。

散策の準備を整え、午前6時19分にロガーをセットして出発する。登山口には登山届入れ、トレイルランニングについての注意書きが設置されている。
看板の内容は、「走ることは禁止とします」と「走ること自体は禁止されていません」の二通りあって、どちらが優先されるのかわからない。なお、犬などのペットは入山禁止となっているので注意が必要だ。

登山口から少し歩くと「平標山の家方面」と、「松手山コース」の分岐に着く。今回は松手山コースから登るため、舗装路を少し歩いて松手山コースの登山口へと進んだ。

この平標山は木の階段で整備された箇所が多いことで知られる山で、それは登山口から始まり、階段状の登りがひたすら続くことになる。
しかし、その段差や間隔は歩き易く設定されており、他の山で見られる階段よりは歩き易いと思った。

松手山コースの登山口から、木階と土と石混じりの登山道を交互に20分ほど歩くと、森の木が低くなって展望が良くなる。風通しが良くなり、吹き抜ける風が心地良い。

松手山コースの登山口から1時間程歩くと、鉄塔のある場所に着く。鉄塔の下には開けたスペースがあるので、休憩するのに良さそうだ。
鉄塔を過ぎてすぐの場所に、下草が刈り払われた巡視道みたいな道がある。平標山までは登り一辺倒なので、間違って下りない様にしたいところだ。

鉄塔から40分程歩くと、松手山の山頂に到着する。この辺りからはずっと展望が良い尾根歩きとなるが、同時に日影が無くなり、炎天下だと辛くなると思う。十分な水分を用意しておいた方が良いだろう。
松手山からさらに40分ほど歩いてから、来た道を振り返る。自分が来た道を見れる稜線歩きはやはり気持ちの良いものだ。

続いて、平標山まで続く稜線を見る。どこまでも続いている様な、穏やかで、美しい稜線を嫌いと言う人は少ないだろう。
当日の気温は18℃ほどだったのだが、風が強く吹くと少し寒いと感じた。あと少しで山頂のはず……と思いつつ、徐々に増えてくる花を見ながら山頂へ。

午前9時20分に山頂に到着。広い山頂には、道標と三角点があるのみ……平日なら休憩スペースで困ることは無さそうだ。

今回の目的地は仙ノ倉山なので、景色を少しの間だけ眺めてから、次のピークを目指して歩き始めた。

平標山の山頂から一旦、登山道を下り、お花畑が広がる中を通って行く。パッと見だと近く感じるが、コースタイムで55分ほど掛かるので、体力の消耗が激しい場合には注意が必要だ。
これまで通ってきた平標山までのルートと同じく、木道と木段で整備された箇所がとても多い。アップダウンが何度かあるので、3月の谷川岳以来の登山だった私には結構、厳しいものがあった。

途中、かつて起きた遭難に由来すると言う、東芝ランプの道標を見送りながら進んで行くと、ようやく山頂が見えてくる。景色が良いので体力の消耗自体はそれ程でもないのだが、脚が痛くてたまらない。

最後の木段の登りが地味に辛かったが、頑張って登って山頂に立つ。広い山頂には、道標と二等三角点、方位盤が設置されている。

疲れたので、ジェットボイルでお湯を沸かして、カップラーメンを作って一休み……。この日は気温が低く、風があって涼しい位だった。

休憩後は景色を眺める。スカッと晴れていないのが残念だったが、展望は抜群に良く、周囲の名だたる山を見ることが出来た。

このまま谷川岳まで縦走することも可能だが、時間的にも体力的にも無理なので、今回は大人しく平標山までも戻った。

気持ちの良い高原歩きを終え、平標山の山頂まで戻ると、沢山の人が休憩していた。高山植物が咲き乱れるこの時期は、平日でも人が多いようだ。
*6月中旬~~7月上旬の休日は凄く混むそうです。

今回は平標山の家を経由して駐車場に戻る。しかし……本当にこの山は木段、木道だらけだ。よくここまで整備したものだと、感心しながら下って平標山の家へ。

平標山の家は、なかなか綺麗な山小屋だった。トイレ(100円)を借りたが、この手の山小屋のトイレとしては綺麗だと思う。休憩後は、元橋駐車場へと下る。
*水場とトイレ(100円)があります。宿泊は要予約となってます。

平標山の家からは、平元新道を下る。コースタイムで45分間は、ずっと木段が設置された急な登山道が続く。これがなかなか辛い。

上信越自然歩道に出ると、斜度がほとんど無い、車が通れる林道歩きになる。これがまた、無駄に長くて疲れる。日影が多くて、直射日光が当たらないのがせめてもの救いだと思った。

林道をひたすら歩き、やがて川沿いを通る遊歩道に入る。コースタイムで言えば大したことは無い距離だが、疲れた足を引きづりつつ、ストックに縋りついて、どうにか駐車場まで到着。14.1km、7時間5分58秒の散策だった。
「平標山~仙ノ倉山」を縦走した感想
花の時期、紅葉の時期はとても人気があり、休日は駐車場が満車になることも多いみたいです。車の場合には、早めの到着を心掛けた方が良いですね。公共交通機関利用の場合には、時間の管理をしっかりとして下さい。
登山道はよく整備されていて歩き易く、そう言う意味では初心者向きとも言えますが、標高差が1,000m近くありますので、それなりの体力は必要です。また、平標山の家以外の水場はありません。夏は非常に暑いので、十分な量の水を持って下さい。
この日は虫はほとんど居ませんでしたが、蚋などの挿す虫が出ると思われます。虫対策は万全にしておきましょう。
また、間違えるような場所はほとんどありませんが、地図は必携です。遭難防止のため、電波が無くても使える、スマホの地図アプリを活用してください。
今回のコース
平標山登山口 標高972m(自動販売機・トイレ)
↓120分
松手山 標高1,611m
↓ 70分
平標山 標高1,982m
↓ 55分
仙ノ倉山 標高2,021m
↓ 50分
平標山 標高1,982m
↓ 40分
平標山の家 標高1,655m(水場・トイレ)
↓100分
平標山登山口 標高972m(自動販売機・トイレ)
標準コースタイム 7時間15分 距離:13.8km
(ロガー測定値:7時間5分58秒・14.1km)
撮影日時:2018年6月22日
駐車場「元橋駐車場を利用。有料600円 ・150台(トイレ・自動販売機) 」