冬の霧ヶ峰「スノーシューハイキングで車山、スヌーピー岩、蝶々深山、物見岩を散策♪ そして……スノーシュー壊れる」

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霧ヶ峰とは?

 霧ヶ峰(きりがみね)は、長野県茅野市、諏訪市、諏訪郡下諏訪町に跨がる、標高1,925m「最高峰:車山(くるまやま)」の火山。車山、殿城山、蝶々深山、南の耳、北の耳、大笹峰、男女倉山、鷲ヶ峰などの総称。日本百名山、信州百名山の一つ。冬季は広大な雪原を散策する、スノーシューハイキングが人気です。

 難易度的には、雪山登山入門者向けとなります。雪崩・凍傷・低体温症のリスクが少しありますのでご注意下さい。積雪期の霧ヶ峰を散策する場合には、その日の天候や気温に合わせた適切な防寒装備と、一般的な登山装備が必要となります。

 なお、ルート上に雪崩が起きやすいエリアがあるそうです。詳しくは、霧ヶ峰自然保護センターのサイトを参照して下さい(散策路情報→ガイドマップ→冬季用霧ヶ峰高原散策マップ)。

*2022年2月21日に雪崩が起きて、ビーナスラインが通行止めになったそうです。大雪の直後は近寄らない方が良さそうですね。

*悪天候での雪山登山は大変危険です。散策レベルとは言っても、一応、標高2,000m近い冬山ですので、決して油断しないようにして下さい。雪山散策に適したシーズンは、1月上旬~3月上旬頃だと思われます。

・アイゼン(クランポン)チェーンスパイクなど
・ピッケル(アックス)不要
・ハードシェル推奨(適切な防寒着)
・冬山用登山靴推奨(登山靴、防寒靴)
・スノーシュー推奨(車山往復は不要)

駐車場・アクセス

駐車場1:霧ヶ峰車山肩駐車場を利用。冬季は雪で駐車スペースが大幅に縮小されるようです。スタックの恐れがあるため、4WD+スタッドレス推奨。

駐車場2:ビーナスライン霧ヶ峰富士見台の駐車場を利用。道路や雪上を車山肩駐車場まで歩くか、安全そうな斜面を直登します。

駐車場3:車山高原駐車場を利用。車山高原SKYPARKスキー場のリフト2基を乗り継ぎます。車山山頂まで、歩くのは5分ほど。スキー場のスノーシューコースを歩くことも出来ます。詳しくは、車山高原SKYPARKスキー場のサイトをご覧下さい。

アクセス:マイカーでのアクセスは、Googleマップ大先生に聞いて下さい。バス(冬季)は、車山高原SKYPARKスキー場までしか運行していないと思われます。詳しくは、アルピコ交通のサイトをご覧下さい。

アルピコ交通:https://www.alpico.co.jp/traffic/
車山高原SKYPARKスキー場:https://winter.kurumayama-skypark.com/
霧ヶ峰自然保護センター(散策路情報):https://www.kirigamine-vc.jp/

今回のルート

*地図には登山道以外の場所を歩いている部分があります(周回は登山用のGPS地図アプリ必須)。また、車山湿原、八島ヶ原湿原は冬季でも立入禁止ですのでご注意下さい。

車山肩駐車場 標高1,802m
↓ 45分 ↑ 30分
車山山頂 標高1924.7m
↓ 15分 
車山乗越 標高1,819m
↓ 25分
蝶々深山 標高1,836m
↓ 20分 
物見岩 標高1,778m
↓ 35分 
奥霧小屋付近 標高1,643m
↓ 43分
沢渡 標高1,652m
↓ 30分 
車山肩駐車場 標高1,802m

標準コースタイム:8.5km・3時間33分
(ロガー計測値:9.0km・6時間13分)
*雪の状態によって、時間や難易度が変わります。今回は、ルートミス・スノーシューの故障・踏み抜き地獄のコンボでコースタイムの倍くらい掛かりました。

冬の霧ヶ峰をスノーシューで歩いてみた♪

 2022年1月下旬、車山登山口の一つである「霧ヶ峰車山肩駐車場」を目指して車を走らせた。周辺は観光地なので除雪はされていたけど、一部に雪の轍が残っていて走りにくかった。一応、慎重に運転して、無事に目的地に到着。


「車山肩駐車場」

 車山肩駐車場は積雪により片側しか駐車出来なかった。除雪も完璧とは言い難く、状況によっては、FFだとスタックするかもしれない。そんな状態だった。


「車山肩駐車場を振り返って」

 なお、駐車場の裏手にバイオトイレがあるのだが、冬季は右端の一基しか使えないらしい。帰りに見た時には全部閉っているように見えたため、トイレは事前に済ませてきた方が良いだろう。


「やさしいルートです」

 駐車場から車山山頂までは、晴れていれば難易度の低いやさしいルートである。凍結していなければ、チェーンスパイクも不要だろう。山頂往復だけなら、観光に来たままの格好で登っても問題無いと思われる。

*霧ヶ峰自然保護センターのサイトによると、肩登山口からのルートは雪崩が起きやすい場所となっています。冬季散策マップを確認の上、注意して散策して下さい(散策路情報→ガイドマップ→冬季散策マップ)。
霧ヶ峰自然保護センター(散策路情報):https://www.kirigamine-vc.jp/

「富士山の展望も良いです」

 そんな登山道をのんびり登ること45分で山頂に到着。全体を通して展望は良く、晴れた日の早朝や夕方は綺麗な写真が撮れそうだった。


「車山気象レーダー観測所」

 山頂には「車山気象レーダー観測所」が建っている。老朽化によって廃止された富士山レーダーの代替として、1999年から運用されているらしい。中に入ることは出来ないため、ぐるっと回ってスキー場方面に移動した。


「車山神社」

 車山気象レーダー観測所の裏手には「車山神社」があり、周囲には4本の「御柱」が建っていた。御柱と言うと、あの危険なお祭りを連想するけど、ココの御柱は300m下の中腹から引き上げるものらしい。


「登山道降口」

 色々な風習があるものだと思いながら、リフト乗り場の横にある「登山道降口」を下る。ここは階段に積もった雪で傾斜が思いのほかキツく、スノーシューだとズルズル滑って微妙に危険な感じ。慎重に下った。


「スキー場を横切ります」

 無事に下り終えると、スキー場を横断する場所がある。スキー・スノーボードの方達が高速で滑ってくるため、横断には十分な注意が必要だ。

 そこから「車山乗越」までトレースに従って歩いたのだが、本来はスキー場の端にあるポールに沿って、右側から回り込むのが正式なルートらしい。


「通行止めを通ってしまった」

 車山乗越から白樺湖方面に少し行くと「スヌーピー岩」と呼ばれる有名な岩がある。「通行止め」のルートを歩いてしまった場合には往復になるけど、すぐ近くなので見ておいた方が良いと思う。


「スヌーピー岩と蓼科山」

 確かにそれっぽい岩を見た後は、分岐まで戻って「蝶々深山(ちょうちょうみやま)」方面へと進む。柵に沿って良く踏まれた登山道が続き、迷ったり、踏み抜いたりするようなことはなかった。


「正面の丘が蝶々深山」

 登山道沿いにピンクテープの付いた棒が立っているが、これは立入禁止エリアを示すものとなっている。冬季でも湿原には立ち入れないのだ。


「車山湿原方面」

 ゆるい斜面をゆっくりと登って行くと、やがて蝶々深山に辿り着いた。ココまでは、道標や柵があり、トレースも明瞭なため迷うような所は無いだろう。


「眺めは良いです」

 蝶々深山の山頂で少し休憩を取って眺めを楽しむ。まあ、霧ヶ峰は車山の山頂が展望MAXだと思うけど……。それでも、車山とは少し違った景色が見られた気がした。


「中央付近が物見岩(右ピークは男女倉山)」

 蝶々深山から「物見岩」を目指して歩く。この先は歩く人が少ないのか、トレースがとても薄かった。また、当日は登山道から僅かでも外れると、スノーシューでも股下まで踏み抜くような状態だった。草が折り重なった上に雪が積もっているらしい。


「物見岩」

 薄いトレースを辿って歩いていたら、ルートを外れて「1,792m地点」に立っていた。そこから物見岩へ直登しようと思ったのだけど、踏み抜きが凄くて断念。クロスカントリースキーのトレースを辿って元の登山道へと戻った。まあ、スキーとスノーシューでは浮力が違いすぎるから、それもかなり厳しかったのだけど。


「白い雪原が八島ヶ原湿原」

 物見岩からは、地形とGPSを頼りにして、出来るだけ登山道上を歩くように心がけた。しかし、油断するとルートを外れてドボンっと落ちる。思えば、この踏み抜きがスノーシューの負担になっていたのかもしれない。


「防鹿柵前にあった立入禁止の警告」

 樹林帯に入るとトレースがわかりやすくなってきた。そこをテクテクと歩いて行くと、防鹿柵に突き当たる。この柵の扉は上下二段階になっていて、下側の掛金は固くて開き難い。上だけ開けて、潜るように通ったのだけど結構、大変だった。


「御射山・沢渡方面に行きました」

 防鹿柵を抜けると「御射山・沢渡方面」と「八島ビジターセンター駐車場」との分岐に着く。本来は八島ヶ原湿原をぐるっと回ろうと思っていたのだけど、出発時間が遅かったのに加えて、ルートミスで予定よりも時間が掛かっていたため、肩駐車場に近い「御射山・沢渡方面」へと向かった。


「ヘリウムBC26さん、2回目で死亡……」

 二つ目の防鹿柵を越えて歩いていると、何となくスノーシューがおかしい。止まって確認すると、本体からブレードが外れていた。どうやら、プラスチックフレームが割れ、デッキとブレードの間に入った雪により押し上げられたらしい。何とかならんものかなと思ったけど、とても直せる状態ではなかったため、修理は諦めてツボ足で進んだ。


「車山肩駐車場方面との分岐」

 「蝶々深山・車山湿原方面」と「車山肩駐車場方面」の分岐付近はよく締っていて問題無かったのだけど、そこから上でスノーシューのトレースを進んだら、途中から踏み抜き地獄にはまった。数歩進んだら、股下までドボンって感じ。コースタイム30分程度のルートを抜けるのに、1時間半ほど掛かってしまった。


「肩駐車場付近のバイオトイレ」

 どうにか正規のルートに辿り着き、バイオトイレ前を通って駐車場に戻る。9.0km・6時間13分の、ミスとトラブルが重なった反省すべき雪山散策であった。

動画(7分で霧ヶ峰)

・暇な人はどうぞ(音注意)。なお、テロップはyoutubeの字幕機能を使用しています。表示する場合には、字幕(C)をONにしてご覧下さい(1080P推奨)。テロップの文字サイズや仕様は、字幕のオプションで変更出来ます。 なお、まあまあ眠くなると思います。

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関連サイト

アルピコ交通:https://www.alpico.co.jp/traffic/
車山高原SKYPARKスキー場:https://winter.kurumayama-skypark.com/
霧ヶ峰自然保護センター(散策路情報):https://www.kirigamine-vc.jp/

まとめ

 雪が締っていれば、なんてことのない散策ルートなのですが、ミスやトラブルが重なって大変でした。登山道を外れると踏み抜きが酷い可能性があるため、スノーシューがあっても油断しない方が良いです。雪山散策に慣れていない方は、蝶々深山までにしておいたほうが無難かもしれません。

 それにしても、ヘリウムBC26が二回目で破損するとは思っていませんでした。体重がある人間だと、プラスチックデッキは無理があるのかもしれませんね。……でも、荷物を足しても適合体重には全然達していないんだけどな~。

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