暖冬の北横岳・縞枯山「北八ヶ岳ロープウェイを使って雪山登山初心者の聖地を散策♪」

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北横岳とは?

 北横岳(きたよこだけ)は、八ヶ岳連峰北部にある標高2,480 m(北峰)の火山。正式名称は横岳ですが、10kmほど離れた場所に同じ横岳(南八ヶ岳)があるため、区別のため北横岳と呼ばれているそうです。北八ヶ岳ロープウェイを使えば冬でも手軽に登ることが出来るため、雪山登山初心者にとても人気があります。

 難易度的には、雪山登山入門~初級者向けとなります。滑落・凍傷・低体温症のリスクが少しありますのでご注意下さい。積雪期に登山をする場合には、滑り止めと一般的な登山装備が必要です。

*悪天候での雪山登山は大変危険です。初心者向けの大人気コースですが、寒さは本格的な雪山と同レベルのため、油断はしないようにして下さい。雪山散策に適したシーズンは、12月下旬~3月下旬頃だと思います。

・アイゼン(クランポン)チェーンスパイク~12本爪
・ピッケル(アックス)不要
・ハードシェル推奨
・冬山用登山靴推奨
・スノーシュー(ワカン)推奨(降雪直後に行く場合)

駐車場・アクセス

駐車場:北八ヶ岳ロープウェイの駐車場を利用(無料/600台)。

アクセス:マイカーの場合には、中央自動車道の諏訪ICから25km(約50分)。公共交通機関をお使いの場合には、JR中央線茅野駅下車、茅野駅西口のアルピコ交通バス乗り場で北八ヶ岳ロープウェイ線に乗車(約60分)。詳しくは、北八ヶ岳ロープウェイのホームページを参照して下さい。

北八ヶ岳ロープウェイ:https://www.kitayatu.jp/
アルピコ交通:https://www.alpico.co.jp/traffic/

今回のコース

山頂駅 標高2,238m(トイレ・ロープウェイ)
↓ 60分
北横岳ヒュッテ 標高2,382m(山小屋)
↓ 10分
北横岳 標高2,480m
↓ 10分
北横岳ヒュッテ 2,382m(山小屋)
↓ 60分
雨池峠 標高2,248m
↓ 40分
縞枯山 2,403m(展望台は往復30分程度を加算)
↓ 30分
雨池峠 標高2,248m
↓ 20分
山頂駅 標高2,238m(トイレ・ロープウェイ)

標準コースタイム 3時間50分 距離:6km
(ロガー測定値:4時間35分・7.4km)
*雪の状態によって、時間や難易度が変わります。

1月の北横岳と縞枯山に登ってみた♪

 2024年1月中旬、北横岳にでも行ってみるか……と思いつつ、北八ヶ岳ロープウェイの駐車場を目指して車を走らせた。2024シーズンの一月は、暖冬のため雪が少ない傾向であったが、北横岳なら少しはマシなのではないかと思ったのだ。


「北八ヶ岳ロープウェイ」

 北横岳ロープウェイの駐車場には、午前8時過ぎに到着。適当に雪山散策の準備を整えてチケット売り場へ。どこもそうなんだけど、北八ヶ岳ロープウェイも値上がりして、往復2,600円になっていた。モンベルカードを提示すると200円引きになるため、僅かだが節約しておく。


「ロープウェイ山頂駅」

 定刻の9時になってロープウェイに乗り込むと、7分ほどで山頂駅に着く。あっという間で、ありがたみが少ない。ちなみに、後ろ側の方が大展望を楽しめる。


「坪庭から山頂駅を眺めて」

 簡単なコースのため、よほど条件が悪くない限りはチェーンスパイクでも問題無い。しかし、しっかりと雪が積もっている場合には、6本爪以上の爪が長いものの方が楽だと思う。今回はトレーニングも兼ねて12本爪を装着した。


「坪庭第一休憩所」

 ロープウェイの山頂駅から、テクテクと歩いて坪庭へ。噴火によって出来た溶岩台地である坪庭は、岩が多く荒々しい独特の景観をしている。


「ほぼ樹林帯」

 そこを道標に従って北横岳方面へ歩いて行くと、やがて樹林帯の登りとなる。特に危険な場所は無く、斜度もキツくないため、普通の人は問題無いと思う。


「三ツ岳は少し危険なんだそうです」

 頑張って登って行くと、三ツ岳・雨池峠方面との分岐に辿り着いた。三ツ岳は岩場が多く、北横岳に比べると危険性が高くなるらしい。観光登山が目的なら行かない方が良いと思う。


「雪が少なすぎた……」

 当日は本当に雪が少なく、例年だと12月中旬程度のレベルだったかもしれない。霧氷や樹氷も全く無く、まるで残雪季のよう。ガッカリしながらトボトボと歩いて行くと、やがて北横岳ヒュッテに到着した。

*例年、2月が最も雪山らしいと言われ、寒波の直後に行くと美しい雪の森を見ることが出来ます。

「北横岳ヒュッテ」

 ちょっと疲れていたため、山小屋の裏にあるベンチに座って少し休む。なお、トイレの使用料は100円となっていた。入口が雪で埋まっていたが、たぶん使えると思う。

北横ヒュッテは予約がある時だけ営業しています。

「北横岳周辺案内図」

 ココまで来れば山頂はすぐそこだ。多少は急な所もあるけど、特に問題になる場所は無い。休み休み登って北横岳南峰の山頂に立った。


「北横岳南峰」

 東側に樹木があるため全方位とは行かないが、山頂からの展望はとても良い。もう少し雪があって、樹氷や雲海があると最高なんだけど……と思いつつ、すぐ近くにある北峰に行く。北横岳は双耳峰なのだ。


「北横岳山頂から蓼科山を望む」

 北峰が最高峰のため、北横岳山頂と言うと、この北峰になる。こちらからは蓼科山が間近に見え、なかなか良い感じだ。撮影するとイマイチな感じだけど、肉眼だと北アルプスも綺麗に見えていた。


「来た道を戻ります」

 絶景を楽しんだら、元来た道を戻って縞枯山へ。北横岳だけだと往復2時間位だから、ロープウェイ代を考えると勿体ないのだ。


「縞枯山荘」

 坪庭に戻り、分岐を縞枯山方面に少し歩くと縞枯山荘がある。この日は残念な積雪量だったけど、雪原に建つ山荘はとても雰囲気が良い。寒波の直後だと、良い感じの写真が撮れると思う。


「雨池峠」

 山荘の少し先にある雨池峠の分岐を縞枯山方面へと進む。こちら側も悲しくなるコンディションだったものの、木に雪が着いている時は、美しい冬の森が続いて雰囲気が良い。


「それなりの急登もある」

 山頂直下は少しだけ急登だけど、まあ大したことは無いだろう。サクッと登って山頂に立った。しかし、縞枯山の山頂は展望が無いため、少し先にある展望台まで歩く。


「縞枯山山頂(展望無し)」

 テクテクと歩いて行くと、縞枯山の名前通り、木が立ち枯れる縞枯現象を見ることが出来る。縞枯れとは、樹木が生育している部分と、集団で枯れている部分が交互に重なっている現象らしい。なお、原因は不明な部分が多いようだ。


「縞枯現象」

 特に高低差の無い楽な道を歩いて縞枯山の展望台へ。この付近だけ岩が多めではあるが、特に問題は無いと思う。


「縞枯山展望台」

 展望台と言う位なので、展望はそこそこ良い。まあ、北横岳よりは劣るため、歩きたくないなら無理に来なくてもよいだろう。帰りは五辻を経由して周回することも出来るけど、今回は元来た道をロープウェイ乗り場まで戻った。7.4km・4時間35分のゆるい雪山散策だった。

動画「8分で北横岳と縞枯山」

・暇な人はどうぞ……

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関連サイト

北横岳ヒュッテ:https://kitayoko.com/

縞枯山荘:https://www.lcv.ne.jp/~simagare/

北八ヶ岳ロープウェイ:https://www.kitayatu.jp/

まとめ

 久しぶりに北横岳に登ってみました。雪山初心者に人気のルートだけあって、歩きやすくて展望も良い素晴らしいコースです。当日は残念なコンディションでしたが、寒波の直後に行くと美しい雪の森を楽しめると思いますよ。

 このエリアは人が沢山歩いており、しっかりとトレースが出来ていることが多いため、降雪直後や荒天に行かない限りは安心出来るルートかなと思います。ただ、想定外の事態もありますので、無理をせず、安全第一で楽しんで下さいませ。

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