鹿島槍ヶ岳とは?
鹿島槍ヶ岳(かしまやりがたけ)は、富山県黒部市、中新川郡立山町および長野県大町市にまたがる後立山連峰(飛騨山脈)の標高2,889 mの山。日本百名山、花の百名山、信州百名山の一つ。南北二つの頂上を持つ美しい双耳峰で、後立山連峰の盟主と評されているそうです。
*冷池山荘のテント場は、2025年8月からシーズン終了まで、熊の出没により、利用の自重を求められたことがありました。また、登山者が熊に弁当を奪われる事案が発生したことがあります。
種池山荘・冷池山荘:https://www.kasimayari.jp/index.htm
駐車場・アクセス
・駐車場:柏原新道登山口付近の爺ヶ岳登山駐車場、扇沢無料市営駐車場(第二)、扇沢無料市営駐車場、立山黒部アルペンルート扇沢駐車場(有料)、路肩の駐車スペース(路上駐車厳禁)等を利用。未舗装の駐車場が多く、狭いスペースに無理やり駐車する方も多いため、車が心配な場合には扇沢の有料駐車場の方が安心かもしれません。シーズン中の休日は、すべての駐車場が満車になります。
・アクセス:安曇野インターチェンジから車で一時間程度。公共交通機関をご利用の場合には、JR長野駅または信州大町駅からアルピコ交通のバスを利用。
アルピコ交通:https://www.alpico.co.jp/traffic/
立山黒部アルペンルート:https://www.alpen-route.com/index.php
今回のコース
柏原新道登山口 標高1,350m(駐車場)
↓ 240分 ↑190分
種池山荘 標高2,457m(予約制の山小屋・特定日予約制のテント場)
↓ 135分 ↑145分
冷池山荘 標高2,416m(予約制の山小屋・特定日予約制のテント場)
↓ 130分 ↑ 90分
鹿島槍ヶ岳(南峰) 標高2,889m
標準コースタイム 15時間30分 距離:20.6km
(ロガー測定値:1日目 9.2㎞・7時間15分 2日目 13.8㎞・8時間40分)
撮影:2025年7月下旬
夏の鹿島槍ヶ岳を散策(1日目)
2025年7月下旬、柏原新道登山口から鹿島槍ヶ岳に登ろうと思い立ち、扇沢の駐車場を目指して車を走らせた。立山黒部アルペンルートの起点である扇沢までの道路状況はとても良い。鼻歌交じりでドライブを楽しみ、午前6時前に現地に到着したのが、このルートは人気があるからか、駐車場はほぼ埋まっていた。

駐車場を探して彷徨っていると、歩いていた人が扇沢無料市営駐車場第二の奥に一台分だけ空いていたと教えてくれたので、無事に駐車することが出来た。平日なら余裕で駐車出来ると思っていたのだけど、認識が甘かったようだ。
*種池山荘泊りなら、午前9時頃スタートだと、下山してきた人の駐車場が空いている可能性があります。

散策の準備を整え、午前6時10分に扇沢無料市営駐車場第二を出発。扇沢の駐車場だと帰りがちょっぴり辛いため、爺ヶ岳登山駐車場か登山口周辺の路肩スペースに駐車出来ると楽だと思う。

登山口には相談所があったが、平日なので閉まっていた。このルートは全体的に熊に関する注意書きが多い。かなりの確率で遭遇するようだ。

登山届を書いて箱に放り込んでから登山道に入る。樹林帯の登りが延々と続くオーソドックスな登山道だが、段差が小さめに抑えられていて歩きやすいと思う。

一時間程度歩くと扇沢駅が下に見える。駅見岬と言う名前が付いている場所があるものの、それ以前にも普通に見えていた。

その周辺にケルンがあるんだけど、行きも帰りも、まだそんなにあるんだ……って思うポイントだ。この辺りから、なだらかになって歩きやすくなる。

そんな道をテクテクと歩いて行くと、やがて種池山荘が見えてきた。この付近には、唯一の危険個所と言える、ガラ場の雪渓がある。

実際にはそれほど急ではないのかもしれないが、慣れていないと怖いかもしれない。私は怖かったので、ストックのゴムキャップを外して、打ち込みながら慎重に通過した。

雪渓を通過すれば、後は普通の登山道だ。鉄砲坂と言う名前の付いた登りをテクテクと歩いて、無事に種池山荘に到着。駐車場からゆっくりと歩いて、3時間40分だった。

種池山荘に缶コーラ(450円)を買いに行くと、名物のピザを求める人たちが列を作っていた。私も買おうかなと思ったんだけど……、時間が掛かりそうだし、お値段1,500円に躊躇してしまった。貧乏人は辛いのだ。
種池山荘・冷池山荘:https://www.kasimayari.jp/index.htm

コーラを飲みながら種池を見に行くと、近くの人が「さっきまで熊が居たよ」と教えてくれた。ここ数年はエンカウント率が上がっているみたいで、柏原新道では人身事故も起きているらしい。

休憩した後は、爺ヶ岳方面に進む。山荘の周辺にはチングルマなどの高山植物が沢山あったが、ガスって来たので適当に写真を撮って先に進んだ。

爺ヶ岳への道は比較的なだらかで、障害となるような難所は無い。疲れていても、ゆっくりと歩き続ければ、やがて山頂に着くだろう。帰路には、この周辺にライチョウが沢山居た。

鹿島槍ヶ岳方面を見ると、冷池(つめたいけ)山荘とテント場が見えた。冷池のテント場はトイレが遠いと言われているんだけど、一目瞭然だと思った。

爺ヶ岳南峰の山頂には、標識と三角点がある。一番標高が高いのは中央峰であるが、南峰しか登らない人が多いみたいだ。

爺ヶ岳南峰から少し下るとコマクサが群生していた。訪れた7月下旬だと少し遅いらしく、見頃を過ぎている気がした。まあ、何度も見ているから良いんだけどね~。

なお、翌日、この周辺で子連れのツキノワグマを見かけた。登山道上に居座ることもあるみたいなので、十分に注意したほうが良いと思う。

爺ヶ岳中央峰はルートから少し外れるからか、スルーする人が多いようだ。折角なので頑張って登って山頂へ。ガスが上がって来ていたため、展望はイマイチだったが、立山連峰方面はそれなりに見えていた。

爺ヶ岳北峰は夏山登山道が存在しないみたいなので、そのままトラバースして赤岩尾根分岐(冷乗越)まで下る。ここから冷池山荘まで少し登り返すのだが、その少しが疲れた体にはきつかった。

冷池山荘には12時50分頃に到着。駐車場から6時間40分だった。ここのテント場は特定日予約制となっているが、この日は平日だったので、そのまま受付を済ませる。料金は1泊2,000円で、受付表に必要事項を記入して、レシートを受け取るスタイルだった。
種池山荘・冷池山荘:https://www.kasimayari.jp/index.htm

テント場に水場が無いため、1ℓ200円で購入。山小屋の人が汲んでくれるスタイルで、営業時間があるため使いにくいと思う。少し悩んだが、翌日分の飲料水を購入してテント場に向かった。

テント場まで10分位の登りになるのだが、ルート上で一番段差がキツイ気がする。夜間は熊も出そうだし、十分に気を付けたほうが良いと思う。
テント場は展望が良好ではあるものの、ガスっていたので眺めはイマイチ。若干の傾斜もあり、寝心地は良くないようだ。張り綱を固定するための大きな石が多いが、ペグはしっかりと効く。夏のテント内は地獄だけど、この日はガスっていたため、テントの中で休むことが出来た。
夏の鹿島槍ヶ岳を散策(2日目)
午後10時頃、隣のテントの人が星空撮影をしていて、ガサゴソ煩いのでトイレに行くと、満天の星が美しかった。私もレンズを持って来れば良かったな~と思いつつ、そのまま二度寝。

午前2時半頃からテントを撤収している方が何人かいたため、私も起きて散策の準備をした。テント泊だと爆睡するのが普通なんだけど、寝心地が悪かったのか、あまり寝た気がしない。

トイレに行ったり、ご飯を食べたりしてから、午前4時過ぎに鹿島槍ヶ岳を目指して歩き出す。昨日に引き続きガスが多めではあるものの、それなりに展望は良さそうだ。

テント場から1時間ほどで布引山の山頂に到着。展望はなかなか良く、日の出前にココに到着しておけば良い写真が撮れるかもしれない。

布引山から鹿島槍ヶ岳南峰までは、やや痩せた部分があるものの、全体的に歩きやすく危険個所は無いと思う。サクサク進んで山頂に立った。

ここまで、撮影しながら普通に歩いて1時間45分。思っていたよりも時間が掛からなかった。山頂からの展望はとても良く、まさに絶景って奴だと思う。

白馬岳・五竜岳方面はガスが掛かっていたものの、それも良い感じ。鹿島槍ヶ岳は双耳峰のため、すぐ近くに北峰があるけど、そちらは終始見えなかった。

北峰は……ちょっと危ないという話なのと、帰りの体力が持たないと思うのでパス。私のような普通体力の散策者は無理をしないほうが良いのだ。

しばし留まり絶景を堪能したら、元来たルートを戻ってテントを撤収。その後は、初日のルートをひたすら戻り、12時50分に駐車場に到着した。23km・1泊2日の素晴らしい散策だった。
動画「8分で夏の鹿島槍ヶ岳」
・暇な人はどうぞ……
関連サイト
種池山荘・冷池山荘:https://www.kasimayari.jp/index.htm
アルピコ交通:https://www.alpico.co.jp/traffic/
立山黒部アルペンルート:https://www.alpen-route.com/index.php
まとめ
夏の鹿島槍ヶ岳はとても良かったです。実に5カ月ぶりの本格的な登山で、しかもテント泊なのでどうかな……と思いましたが、特に問題無く歩けました(軽度の筋肉痛にはなりました)。柏原新道は大きな段差が少なく、水平な部分もあるので楽なのかもしれません。
危険な個所は雪渓のあるガラ場周辺と熊ですね。かなり人馴れしている熊ですので、状況によっては危険かもしれません。最低でも熊鈴は装備しておいた方が良さそうです。
あと、危険ではないんですけど、冷池のテント場付近にある池塘? では、ボウフラ(刺すタイプだと思う)が水面を覆いつくしていました。気温の上昇で、高山にも蚊が居るのかもしれません。お盆の頃は、刺すタイプの虫が大量に発生する可能性がありますので、虫除けを持って行った方が良いかもです。
もう行った(行ってみたい)……と言う人は↓

