秋の焼岳「新中の湯登山口から噴煙と紅葉を眺めに行ってみた♪」

スポンサーリンク

焼岳とは?

 焼岳(やけだけ)は、長野県と岐阜県に跨る、標高2,455 m(南峰:立入禁止)の活火山。日本百名山、信州百名山、ぎふ百山(百以上あるんですが……)の一つ。大正4年(1915年)の噴火によって梓川を堰き止め、大正池を生み出したことで知られています。

噴火警戒レベルが1の時に、自己責任で登山が出来ます。
外部リンク火山登山者向けの情報提供ページ(気象庁)

駐車場・アクセス

駐車場:新中の湯登山口前のスペース(10台程度)を利用。シーズン中は、ほぼ確実に駐車出来ないため、ほとんどの方が路駐しています。大型バスが入ることもあるみたいですので、すれ違い出来るように駐車して下さい。

アクセス:マイカーの利用が一般的です。公共交通機関をご利用の場合には、沢渡からタクシーになるみたいです。

今回のコース

新中の湯登山口駐車場 標高1,595m
↓80分 ↑50分
広場 標高2,034m
↓100分 ↑70分
焼岳北峰 標高2,393m

標準コースタイム
5時間・距離:6.6km
(ロガー測定値:4時間40分・7.0km)

撮影:2024年10月中旬

10月の焼岳に登ってみた♪

 2024年10月中旬、やっぱり焼岳に登っておこうと思いつつ、上高地方面に向けて車を走らせた。長野県側からだと、超メジャーな観光地の割に道が狭くて、トンネル内で大型車が向かって来るとかなり怖い。早く新しい道が出来て欲しいな~と思いながら慎重に運転して、午前6時半頃に目的の「新中の湯登山口」に到着した。


「新中の湯登山口の駐車スペース」

 ここには正規の駐車スペースが僅かしかなく、ほとんどの方は路駐をしている。また、このコースにトイレは存在しないため、事前に済ませておいた方が良い。すぐ近くに、中の湯温泉があるが、外来トイレ(料金100円)は、早朝は利用し難いと思われる。

 なお、長野県方面からだと、道の駅「風穴の里」以外は有料駐車場が多く、トイレに立寄りにくいので要注意だ。


「新中の湯登山口」

 コースの難易度は低いとのことなので、適当に日帰り散策の準備をして、6時40分頃に駐車場を出発。入り口には活火山の警告板が置かれていたが、登山届入れ等は無かった。どうやら、電子申請するしかないようだ。


「車の残骸?」

 登山口のすぐ傍に、壊れた車と思われるものがあるが、それ以外は特にランドマークは無い。樹林帯の急な登りが延々と続くだけだ。紅葉の時期以外は、見所は無いと思う。


「樹林帯が続きます」

 コースタイムで1時間半ほど登ると展望が開け、目的の焼岳が見えてくる。この場所が地図上の広場で、文字通り少し広くなっている。撮影がてら、ココで休憩を入れると良いと思う。


「広場から焼岳」

 訪れた10月中旬は、ダケカンバとナナカマドが綺麗に紅葉しており、眺めながら広場で小休止を取った。ダケカンバって、すぐに葉が落ちるため、綺麗な黄色を見るのは難しいと思う。


「思っていたよりも紅葉が綺麗でした」

 広場から先も、それなりに急な登りが続く。そこを少しだけ登ると、気象庁の火山観測施設と書かれた赤い棒があった。カメラではなさそうなので、歪を測るためのセンサーかもしれない。


「観測施設」

 さらに登って行くと、森林限界を超えて開けてくる。噴煙……と言うか、火山性ガスと水蒸気だけど、勢いよく噴出しているのが間近に見えるのは少し怖い。


「噴火が怖い」

 この付近はシラタマノキが多いみたいで、紅葉した葉と白い実が沢山見られた。この白い実は、すり潰すとシップみたいな匂いがすることで知られている。


「シラタマノキ」

 斜面を登り詰めると、焼岳南峰と北峰の鞍部に着く。南峰は地図上だと立入禁止になっているが、警告板などは無いようだ。なお、このコースには道標や案内板も無い。


「焼岳南峰」

 鞍部から下を見ると、火口湖の正賀池が見える。火口としては小さいけど、ドカンといったら確実に死ぬと思う。火山に登る時は身の回りを整理して、埋まったら探さなくて良いと家族に言っておくことが重要だと思う。


「火口湖の正賀池」

 南峰には立ち入れないため北峰に向かう。岩壁を迂回するように登山道が続いているが、特に難しい箇所はない。無風時のみ、火山性ガスに注意すれば良い位だと思う。


「焼岳北峰」

 岩場を少し登ると、上高地や穂高連峰等が見えてくる。もしも、この山が噴火したら、上高地も壊滅するんだろうな~。


「上高地方面」

 そう思いながら、最後の登りを行く。噴気が出ている場所の直下を通るルートで、この付近は岩が地熱で暖かい。距離は短いが、段差が大きく急なため、少し慎重に通過した。


「少しだけ急な登り」

 ここを登りきると正面に笠ヶ岳が見える。登ろう登ろうと思いつつ、もう何年も経ってしまったな~と思いながら、山頂標識へ。


「笠ヶ岳方面」

 山頂はそこそこ広く、遮るものが少ないので展望はとても良い。標識の先には穂高連峰と、その奥には槍ヶ岳も見えた。


「焼岳北峰山頂」

 焼岳南峰方面を見ると、左側に乗鞍岳が見える。日本で一番簡単な3,000m峰で、冬に登ろうと思っているのだけど、こちらも何年も経ってしまった。


「乗鞍岳方面」

 南峰の右側には、遠くに白山も見えていた。普通の山なら、ゆっくりと景色を眺めながら休憩を取るのだけど、噴火が怖いため、少し休憩をしただけで撤退。


「白山方面」

 下山後は、中の湯温泉で日帰り入浴をしたいところであったが、残念ながら日帰り入浴時間前……(12時~17時)。待つのがダルかったため、そのまま帰ったのだった。7.0km・4時間40分の丁度良い散策だった。

動画「5分で焼岳」

・暇な人はどうぞ……

関連サイト

中の湯温泉:https://www.nakanoyu-onsen.jp/
アルピコ交通:https://www.alpico.co.jp/traffic/
火山登山者向けの情報提供ページ:https://www.data.jma.go.jp/vois/data/report/activity_info/index.html

まとめ

 短時間で北アルプスを楽しめる良いルートです。噴火と熊以外は危険個所が少なく、初心者向けの良いコースだと思いました。11月に入ると降雪がある可能性がありますので、十分な準備をしてから登って下さい。冬季は、それなりに冬山の経験がある人向けだと思います。

 火山ですので、ヘルメットが推奨されています。当日は、5割位の人が持っていました。効果は限定的だと思いますが、所持しておいたほうが良いのかもしれません。

もう行った(行ってみたい)……と言う人は↓

にほんブログ村 アウトドアブログ 登山へ